机上の学びと実践の違い ~理系人間の電子工作のススメ~|コイズミデザインキャリア
技術

机上の学びと実践の違い ~理系人間の電子工作のススメ~

「考えるだけで行動できず、モノをつくれない人」と「行動して、モノにしてしまう(60%程度の完成度でも可)人」
の差は大きいと考えます。実際にものづくりをする上で、どうしても考えるだけでは進まないことや問題は多々あります。
(手を動かしてでしか得られないもの、検証できないこと、気づかないことがある)

考えたけど、行動できない(慎重になってしまう)理由の1つ(障害になっているもの)に予算の問題があると考えます。

せっかくのアイデアはあるが、それが世の中に受け入れられるのか分からない、投資額を回収できるか分からないといったことです。

必要最小限の製品(Minimum Viable Product)(MVP)を開発・製作し、顧客の反応を早期に検証する方法がありますが、
ものづくりにおいて、強力な手助けになるのが「電子工作」の知識・実践経験だと思います。

理系人間の大学時代(研究室配属後)では、"研究"をすれば良く、学生(研究員)はお金を生み出す必要はありませんでした。
(正式に言えば、先生(かき集めた研究資金)や親が研究に必要なお金を出しています。)

しかし、社会に出れば結果を求められ、基本的には"売れるもの"を開発・製作することが正解になります。(中小企業では特に)

一度、電子工作にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

理系人間が電子工作にチャレンジするメリットを以下に紹介します。

【メリット】
・実際に手を動かすことで、生の学びを得ることができ、さらには試作(プロトタイプ)を素早く作る力が身につく
(考えを物理的に表現する力がつく)
・基本、構想~設計~製作まで1名で完結することが可能
・プロジェクト規模にもよるがコストはあまりかからない(部品単体:数十円~数百円)
・理系人間が陥ち入りがちな"考えるだけの人"になりにくい。また、物理的な表現方法なので、他者への説得力が増す。DRにも使える。
・技術系の人の表現の場となる。(芸術作品で使う人もいる)
・センサー類、IOT、AIの進化が続くなか、様々な素子やソフトが開発されており、それを構成する技術人は今後、重要性を増す
・五感を感じながら、学びを得ることができるので、知識の定着も早い
・理系人間にとっては、電子工作を趣味にすることで職場でその知識を活かせる場面がある(他の人材と差別化でき、自身の強みにもなる)
・電子工作の経験はあらゆる業界で潰しがきく
・アウトソーシング事業として仕事を受ける力が身につけられる可能性がある
・実生活に活きるものを生み出せる。
・老化防止

電子工作に取り組んでみようと思っていただけた方に少し、取組順序について共有しようと思います。

●「守破離(しゅはり)」・・・守(まもる)、破(やぶる)、離(はなれる)の考え方は、古来より、ものごとを学ぶ基本的な姿勢または取組順序とされています。

<守>:テキストや本(正確な情報)で素子の役割、機械部品の役割、基本的な知識について学ぶ(モータ、ソレノイド、ブザー、赤外センサ、圧電センサ、基板知識、電気知識など)
<破>:既存製品のコピーや構成ユニットを実際に動かしてみることで、学ぶ
<離>:オリジナル機能や考えを開発製品に盛り込む

皆さんのエンジニアライフの一助となれば幸いです。

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