製造業で役立つ国家資格を紹介していきます。
<有機溶剤作業主任者>
労働安全衛生法において定められている国家資格。
有機溶剤を使用する現場には、必ず資格を有する者がいなければならないと定められています。
☆有機溶剤とは・・・ 物質を溶かすことが出来る有機化合物の総称。
油・蝋・樹脂などの水に溶けにくいものを溶かすために使用されるなど様々な職場の作業で幅広く使用されています。
有機溶剤は、常温では液体ですが一般に揮発性が高いため、蒸気となり作業者の呼吸を通じて体内に吸収されやすく、
また、油脂に溶ける性質であることから皮膚からも吸収されます。
仕事は、その現場で働く人に危険が及ばないように指揮・監督を行います。
健康被害の防止のための衛生確保、有機溶剤の取り扱いについての配慮をしなければなりません。
アルコール、ベンゼン、ガソリンなど有機溶剤は、誤った使い方をすると有毒ガスがでて中毒を起こしかねません。
有機溶剤中毒防止措置を適切に行わなければなりません。
資格は、2日間の「有機溶剤作業主任者技能講習」を受講して、修了試験に合格すれば取得できます。
各都道府県の労働基準協会連合会などが行っており、月1回程度行われています。
18歳以上であれば、資格の取得が可能です。
講習は連続した2日間で行われます。
講習内容は、「健康被害及びその予防措置に関する知識―4時間」、「保護具に関する知識―2時間」、「作業環境の改善方法に関する知識―4時間」、「関係法令―2時間」、終了試験―1時間 となっています。
化学現場の作業員、医薬品・香料の製造現場、印刷会社、自動車整備士などが資格を活かせる仕事になります。